16世紀第1四半期
20代後半頃

手袋を持つ男

画家 ティツィアーノ
L’Homme au gant / Man with a Glove / ルーヴル美術館(パリ)
黒い背景と衣服の中から、顔、白いシャツ、左右の手が浮かぶ。モデルの名を伝える小道具を減らし、姿勢とわずかな色だけで若い人物の存在感を作る。

何が描かれているか

若い男性が暗い背景の前で斜めに立つ。右手は腹の前に置かれ、左手には片方の手袋が見える。黒い上着の胸元から白いシャツがのぞき、細い首飾りが垂れる。
身体は静かだが、左右の手は異なる役割を持つ。素手の指には指輪があり、もう一方は柔らかな手袋を持つ。顔だけでなく、手が人物の身分や身だしなみを伝える。

作品の見どころ

色数を抑えたことで、肌、白い布、金属の小さな輝きが強く見える。豪華な背景を置かなくても、質感の違いだけで人物の存在感が生まれる。
こちらを正面から見据えず、視線をわずかに外す姿も重要である。性格を断定するのではなく、画家がどの瞬間と姿勢を選んだかを見ると、肖像が作られた表現であることが分かる。

制作背景

ルーヴル美術館は作品をティツィアーノに帰属し、年代を16世紀第1四半期とする。一般に1520年頃と紹介されるが、このサイトでは所蔵館の広い年代幅を優先する。
モデルの名前は確定していない。手袋や指輪から特定人物の物語を作らず、画面から確認できる衣服、手、姿勢を中心に説明する。
人物名と単年は確定していません
ルーヴルの現行記録は人物を特定せず、年代を1500–1525年の範囲で示します。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ルーヴル美術館
目録番号
INV 757

出典・画像について

出典:ルーヴル美術館 作品記録2026-09-10 確認)
画像:Titian手袋を持つ男》/Titian, Man with a Glove, Musée du Louvre, via Wikimedia Commons.
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / PD-Art(画像情報:2026-09-10 確認)
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