何が描かれているか
画面下では使徒たちが驚いて空を見上げる。中央では赤い衣の聖母が両腕を広げ、雲と天使に支えられて上昇する。最上部では神が聖母を迎える。地上、雲上、天上の三段が一つの縦長画面に重なる。
使徒たちの手は上へ伸び、聖母の両腕はさらに上の神へ開く。人物の身振りが次の段へ視線を渡すため、離れた場所からでも物語の方向が分かる。
作品の見どころ
最も強い色は聖母の赤である。下の使徒たちにも赤が繰り返され、巨大な画面の上下が色でつながる。聖母の背後の金色の光は、暗い教会の中で遠くから見ることを考えた大きな目印になる。
祭壇画は、美術館の壁だけを前提にした絵ではなく、教会の祭壇と一緒に見るための絵である。人が立つ床から高い祭壇を見上げると、聖母の上昇は画面内の出来事であると同時に、実際の視線の動きにもなる。
制作背景
ティツィアーノは1516年に制作を始め、作品は1518年5月19日にヴェネツィアのフラーリ聖堂大祭壇へ設置された。現在も同じ聖堂で、建築と結びついた姿を見ることができる。
このサイトでは作品の全景を保ち、額縁と建築面を写した写真は使わない。掲載画像は、作品上部のアーチ外にあった黒い余白だけを透明にし、絵の部分は切っていない。
出典・画像について
作品上部のアーチ外にあった黒い余白だけを透明化。絵の部分は切らず、色補正や生成AI処理は行っていません。
画像:Titian《聖母被昇天》/Titian, Assumption of the Virgin, Basilica di Santa Maria Gloriosa dei Frari, via Wikimedia Commons.
忠実な美術作品複製の法的扱いには法域差があります。
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