ひまわり(アムステルダム)
Sunflowers / ファン・ゴッホ美術館
「3つの黄色、それ以外は何もない」。ひとつの色を何段階にも使い分けて、それでも画面が単調にならないことを見せている。もうひとつ、これはゴッホ自身の手による写しでもある。ゴーギャンがひまわりの絵をほしいと頼んできたが、彼は渋った。代わりに自分で写しを2点描き、そのうちの1点がこの絵として残った。ゴーギャンは「まったくフィンセントそのものだ」と評している。
何が描かれているか
黄色い壁を背に、黄色い花瓶へひまわりが挿してある。画面のほとんどが、3種類の黄色だけでできている。
「3つの黄色、それ以外は何もない」——ゴッホはそう説明した。ひとつの色だけを使って、それでも言いたいことが弱まらない絵になる。それを見せるための試みである。
ファン・ゴッホ美術館によれば、これはゴッホ自身の手による写しである。ゴーギャンがひまわりの絵をほしいと言ってきたが、ゴッホは渡したがらなかった。代わりに彼は写しを2点描き、そのうちの1点がこの絵になった。
なぜ重要か
ひとつの色でどこまでやれるか——この絵はその実験である。黄色だけを何段階にも使い分けて、それでも画面が単調にならないことを、ゴッホは証明してみせた。
ひまわりの絵は彼にとって特別な意味を持っていた。「感謝」を伝えるものだ、と本人が書いている。最初の2点は、しばらく一緒に暮らすことになった友人の画家ポール・ゴーギャンの部屋に掛けられた。ゴーギャンはそれを見て「まったくフィンセントそのものだ」と評している。褒め言葉である。
制作背景
1889年1月、35歳。アルルの「黄色い家」で描かれた。
ゴッホが花瓶のひまわりを大きな画面で描いたのは、アルルにいた1888年から1889年にかけてである。同じ主題を繰り返し描き、そのたびに黄色の使い方を変えていった。この絵はその最後の段階に来る。
ポール・ゴーギャンとの共同生活が終わったあと、ゴーギャンは手紙でひまわりの絵を1点ほしいと頼んできた。ゴッホは渋った。代わりに自分で写しを描き、そのうちの1点がこの絵として残っている。原画と写しのどちらも、いま美術館で見ることができる。
目録
s0031V1962(F0458・JH1667)
出典:ファン・ゴッホ美術館 作品ページ(2026-08-29 確認)