1889〜1890年
30歳頃

シャユ踊り

画家 ジョルジュ・スーラ
Le Chahut / クレラー=ミュラー美術館
脚を上げる踊り手たちを、斜め上へ進む線と反復で組み立てる。陽気な題材なのに、計算された記号のような動きが残る。

何が描かれているか

舞台上で四人の踊り手が同じ方向へ脚を高く上げる。手前には指揮者や楽師、観客の横顔が重なる。
シャユはカンカンへつながる速い踊り。個々の踊り手より、繰り返す動作を記号のように見せる。四人の脚だけでなく、口元、ひげ、花飾りまで上向きにそろい、表情も踊りのリズムへ組み込まれている。手前の人物は途中で切れ、鑑賞者も客席のすぐ近くにいるような距離になる。

作品の見どころ

脚、口髭、指揮棒、舞台の縁が右上へかしく。上向きの斜線が陽気さと高揚を作る。
赤、黄、青の点が照明の人工的な明るさを作り、輪郭りんかくの周囲にも反対色が置かれる。舞台と手前の観客を斜めの境界で分けるため、見る側は近くにいながら演者とは別の空間へ置かれる。

制作背景

1889〜1890年作。スーラは線の方向が感情へ与える効果を考え、都市の娯楽を構成した。
現在はクレラー=ミュラー美術館所蔵。踊りを正確に記録した写真ではなく、動作を意図的に単純化した画面である。一瞬の速さを写すのでなく、点、線、色の組み合わせを練り上げて高揚を作った作品として見る。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
クレラー=ミュラー美術館
目録番号
KM 112.133

出典・画像について

画像:Georges Seuratシャユ踊り》/シャユ踊り — Georges Seurat / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
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