1910年
66歳頃

画家 アンリ・ルソー
The Dream / ニューヨーク近代美術館
パリの長椅子に横たわる女性が密林を夢見るという発想で、室内と異国の想像を一つにした最大級の遺作。

何が描かれているか

密林の中に赤い長椅子が置かれ、裸の女性が横たわって腕を伸ばす。周囲にはライオン、象、鳥、蛇、笛吹きが隠れる。
室内家具と密林が同じ場所にある理由を、ルソーは女性が長椅子で眠り、森を夢見るためと説明した。長椅子の水平線と女性の伸ばした腕が密林へ入り込み、室内の物と夢の風景を一続きに結んでいる。

作品の見どころ

植物を左から右へ追うと、葉の形と緑色がほとんど重複せず変化する。動物はその隙間から少しずつ現れる。
赤い長椅子と女性の肌が緑の中で強く浮かび、現実と夢の境目を示す。葉の隙間に動物の目や身体が少しずつ現れるため、一度に全体を見るより、探しながら読む画面になる。

制作背景

1910年作で、ルソー最後の大作。アンデパンダン展へ出品され、同年の死の前に制作された。
現在はニューヨーク近代美術館所蔵。熱帯の写生ではなく、パリで得た観察と想像を最大画面へまとめた。画家自身の夢という説明は入口の一つであり、女性がなぜ密林にいるかを一つの物語だけに固定しない。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ニューヨーク近代美術館
目録番号
426.1954

出典・画像について

出典:ニューヨーク近代美術館 作品解説2026-09-11 確認)
画像:Henri Rousseau》/夢 — Henri Rousseau / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
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