何が描かれているか
密林の中に赤い長椅子が置かれ、裸の女性が横たわって腕を伸ばす。周囲にはライオン、象、鳥、蛇、笛吹きが隠れる。
室内家具と密林が同じ場所にある理由を、ルソーは女性が長椅子で眠り、森を夢見るためと説明した。長椅子の水平線と女性の伸ばした腕が密林へ入り込み、室内の物と夢の風景を一続きに結んでいる。
作品の見どころ
植物を左から右へ追うと、葉の形と緑色がほとんど重複せず変化する。動物はその隙間から少しずつ現れる。
赤い長椅子と女性の肌が緑の中で強く浮かび、現実と夢の境目を示す。葉の隙間に動物の目や身体が少しずつ現れるため、一度に全体を見るより、探しながら読む画面になる。
制作背景
1910年作で、ルソー最後の大作。アンデパンダン展へ出品され、同年の死の前に制作された。
現在はニューヨーク近代美術館所蔵。熱帯の写生ではなく、パリで得た観察と想像を最大画面へまとめた。画家自身の夢という説明は入口の一つであり、女性がなぜ密林にいるかを一つの物語だけに固定しない。