庭に立つ人々の衣服と地面へ、木の葉を通った光が細かく散っている。顔をはっきり照らす一方向の光ではなく、人物と場所をまたいで変化する木漏れ日が主役である。
何が描かれているか
中央の女性はぶらんこの縄を持ち、その周囲に男性たちと子どもが集まる。男性の背中と女性の白いドレス、地面に青紫、白、黄色の小さな光の斑点が重なる。
背後は樹木と人影で奥へ続く。
作品の見どころ
光の斑点は衣服の模様ではなく、木の葉や人の動きによって移ろう明るさを表す。
人物の輪郭を完全に固めないため、誰がどこへ立っているかと、光がどこへ落ちているかを同時に追うことになる。まず中央の立つ女性とブランコの縄を縦の軸として見て、周囲の人物へ視線を広げる。地面や衣服に落ちる丸い光と影を追うと、木漏れ日が画面全体を結んでいることが分かる。顔の表情だけに集中せず、青、白、緑の斑点を近くと遠くから比べたい。静かな会話の場面と、揺れる光の動きが重なる。
制作背景
ルノワールは1876年夏、《ぶらんこ》と《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》を並行して描いた。少人数の会話と大人数の舞踏場の両方で、人物と木漏れ日を組み立てたことを比べられる。
カンヴァスに油彩で、オルセー美術館所蔵。
出典・画像について
画像:Pierre-Auguste Renoir《ぶらんこ》/Pierre-Auguste Renoir, The Swing, Musée d'Orsay; image via Wikimedia Commons, CC0.
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