モンマルトルの人気の舞踏場を、踊る人、座って話す人、こちらを見る人が重なる大群像にした。大勢の顔を順番に見せるのではなく、会場全体の流れと光を一枚にまとめている。
何が描かれているか
手前では男女がテーブルを囲み、グラスや椅子が重なる。左と奥では人々が踊り、黒い帽子と明るいドレスが往復する。
頭上の木々を通った光が、顔、衣服、地面へまばらに落ちる。
作品の見どころ
手前のテーブルから奥の踊る人まで、顔と帽子を追うと視線がジグザグに進む。人数は多いが、青と黒の衣服、黄色みの光を繰り返すことでばらばらにならない。
個人の肖像と、群集の印象の両方を見られる。まず手前の卓を囲む人物を見つけ、そこから踊る人々、奥の木立へ視線を送る。顔を一人ずつ追うより、帽子、衣服、木漏れ日の明るい斑点が画面に作るリズムを見るとよい。近くでは筆触が細かく分かれ、離れると群衆の大きな流れへまとまる。手前の密度と奥の曖昧さが広い空間を感じさせる。
制作背景
主題はモンマルトルの人気の舞踏場である。作品は1877年の印象派展に出品された。同じ夏の《ぶらんこ》と比べると、木漏れ日と人の交流を、さらに大きな画面へ広げたことが分かる。
カンヴァスに油彩で、オルセー美術館所蔵。
出典・画像について
画像はWikimedia CommonsのPD-Art複製です。忠実複製の扱いには法域差があります。
画像:Pierre-Auguste Renoir《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》/Pierre-Auguste Renoir, Dance at Le Moulin de la Galette, Musée d'Orsay, via Wikimedia Commons.
忠実な美術作品複製の法的扱いには法域差があります。
間違いを見つけたら、教えてください →