エルサレムの滅亡を嘆くエレミヤ
画家 レンブラント・ファン・レイン →Jeremiah Lamenting the Destruction of Jerusalem / アムステルダム国立美術館
老いた預言者エレミヤが頭を手で支え、遠くのエルサレムが燃えるのを嘆いている。まず明るい額と手を見てから、左奥の小さな火災へ視線を移すと、一人の沈黙と都市の破壊が結びつく。
何が描かれているか
エレミヤは重い衣をまとい、岩にもたれて座る。手前の金銀器は強く光るが、本人はそれへ手を伸ばさない。
左奥には炎と小さな人影があり、画面の大部分は暗い岩と影に占められている。
作品の見どころ
大勢が逃げる災害を中心にせず、それを見つめる一人の身体へ物語を集めた点が重要である。
光は財宝を豪華に見せるだけでなく、下げた頭、疲れた手、遠景の炎を順に読ませる。明暗法が感情を説明する構図として働いている。最初に明るい額と手を見てから、手前の財宝、左奥の炎へ視線を送ると、近くの沈黙と遠くの破壊が一続きになる。人物を大きく、都市を小さくした比率にも注目したい。
制作背景
1630年、ライデン時代の終わり近くに描かれた。題名を知らなくても、明るい人物と遠くの火の関係から、何かを失った場面として読める。
聖書の知識は鑑賞の入口を増やすが、表情と距離だけでも物語の重さを感じ取れる作品である。板に油彩で描かれ、58×46センチ。アムステルダム国立美術館が所蔵する。
出典・画像について
画像:Rembrandt van Rijn《エルサレムの滅亡を嘆くエレミヤ》/Rembrandt van Rijn, Rijksmuseum, Amsterdam, via Wikimedia Commons.
アムステルダム国立美術館の公開方針を確認しています。
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