裸の少女がベッドの端へ正面向きに座り、背後には身体より大きな影が広がる。写実的な身体と、心理を映すような影の差が、成長期の不安を見える形にする。
何が描かれているか
裸の少女が白いベッドの端に正面向きで座り、膝の前で両腕を交差させる。
小さな身体の背後には、輪郭のぼやけた大きな影が広がる。
作品の見どころ
身体は比較的写実的だが、影は実際の光だけでは説明しにくい大きさと形を持つ。
所蔵館はこの影を、少女の内側に生まれる不安が外へ現れたようなものとして解説している。まず正面を向く少女の顔と交差する腕を見て、膝、白いベッド、背後の大きな影へ視線を移す。身体の左右はほぼ閉じた形にまとまり、影だけが壁へ不規則に広がる。肌、白布、暗い影の三つの明暗を近くで比べ、少し離れて影が人物より大きく感じられる理由を考えたい。影の意味は所蔵館の解釈として受け取り、心理を断定しない。ベッドの水平線と少女の縦長の姿を比べると、人物が画面中央に固定される構成も読み取りやすい。
制作背景
最初の油彩は1886年に描かれたが、後に火災で失われた。
ムンクは1894年に近い構図の油彩を2点制作し、ここではノルウェー国立美術館所蔵版を扱う。
1886年の最初の油彩は失われました
ここで扱うのは1894年の所蔵館版です。同じ年にも近い構図の別版があります。
出典・画像について
画像:Edvard Munch《思春期》/Edvard Munch, Puberty, National Museum of Art, Architecture and Design, 写真:Børre Høstland, CC BY 4.0.
作品全体を保って表示用に縮小しています。
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