1885年頃
44歳頃

自画像

画家 ベルト・モリゾ
Self-Portrait / シカゴ美術館
灰色の紙の上に、顔と肩を淡い色で浮かび上がらせた自画像。絵筆や花飾りを描いた油彩ゆさいの自画像とは別の、パステルによる作品。

何が描かれているか

髪を上げたモリゾが、顔をわずかにかしけてこちらを見る。顔と肩を中心に描き、手や絵筆は画面に入っていない。
灰色の紙を背景に残しながら、肌の明るい部分や髪の暗さを描き分けている。肩から下を大きく省き、顔、髪、首元へ視線を集める構図こうずである。灰色の紙が塗り残しのように見える部分も、肌や衣服の淡い色を支える画面の一部になる。

作品の見どころ

パステルは、色の粉を棒状に固めた画材。線を引くだけでなく、こすって柔らかな色の広がりを作ることもできる。
髪や目元の線と、頬のぼかしを見比べたい。くっきりした線と淡い色が隣り合い、短い描写でも表情が伝わってくる。目や眉、髪には鋭い線を残し、頬や額ではパステルをこすって色をぼかす。線と面の違いを近くで見ると、限られた範囲で顔の立体感を作る方法が分かる。

制作背景

シカゴ美術館は1885年頃の作品とし、画材を「灰色の紙にパステル、ぼかしを併用」と記録している。
同じ頃に描かれたマルモッタン・モネ美術館の油彩の《自画像》とは別作品。ここではシカゴ美術館所蔵のパステル画を紹介している。油彩の別作品と取り違えると、画材だけでなく画面に描かれた物まで誤ってしまう。ここでは目録番号1965.685Rのパステル画として、作品ごとの区別を保つ。

作品情報

材質・技法
灰色の紙にパステル(こすってぼかす技法を併用)
所蔵
シカゴ美術館
目録番号
1965.685R

出典・画像について

画像:Berthe Morisot自画像》/自画像 — Berthe Morisot / Art Institute of Chicago Open Access
画像の出典 / CC0 1.0(画像情報:2026-09-12 確認)
CC0/Open Accessとして提供された画像です。
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