ヴェトゥイユの画家の庭
画家 クロード・モネ →The Artist's Garden at Vétheuil / ナショナル・ギャラリー・オブ・アート(ワシントン)
花の茂る小道を画面の奥へ伸ばし、その途中に小さな子どもを置いた庭の絵である。光の一瞬だけでなく、厚く重なる絵具そのものへ関心が向かった作品として見たい。
何が描かれているか
画面下から明るい小道が始まり、奥の家へ続く。左右には背の高い草花が密集し、道の中ほどに子どもが立つ。
花は輪郭線より、黄、緑、赤、青の重なりで表される。
作品の見どころ
道の明るい面と、左右から迫る植物の色の厚みが画面を作る。
近くで絵具の跡を見て、少し離れて庭の奥行きを見ると、表面の手触りと空間がつながる。まず画面中央を上へ伸びる階段に目を置き、左右の花壇と人物を順に見る。手前の大きな花から奥の家まで、赤、黄、緑の色が段々に小さくなり、坂の距離を作っている。花の種類を当てるより、階段の直線と植物の不規則な形を比べたい。明るい色が建物まで視線を導く構成として見ると分かりやすい。人物の大きさと花の密度が奥へ向かってどう変化するかも、距離を測る手掛かりになる。
制作背景
モネが借家の庭を整えた経験を背景にする。ナショナル・ギャラリーは制作年を1881年とし、画面に記された「80」は誤った年記だと説明している。
カンヴァスに油彩、151.5×121センチ、同館所蔵。
画面の年記は誤記です
所蔵館は作品を1881年制作とし、画面に記された「80」はモネによる誤記だと説明しています。
出典・画像について
画像:Claude Monet《ヴェトゥイユの画家の庭》/Claude Monet, National Gallery of Art, CC0.
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