何が描かれているか
赤い上着の画家スーティンが膝に手を重ね、青灰色の背景の前でこちらを向く。
題名は《シャイム・スーティンの肖像》。人物や物の名前だけでなく、画面の切れ方、視線の向き、色のまとまりを追うと、何が強調されているかが分かる。
作品の見どころ
友人の不器用な姿勢や大きな手を消さず、様式化と個人の気配を同時に残した。
近くでは輪郭と筆触の速さを、少し離れてからは人物や色面の間隔を見るとよい。写実から離れた部分も単なる省略ではなく、視線の移動と画面の強弱を調整する選択として働く。見える事実と解釈を分けて読むと、作品固有の工夫がつかみやすい。
制作背景
1917年の作品。ナショナル・ギャラリー(ワシントン)の記録を基準に、技法は「油彩、カンヴァス」として整理した。制作年に幅がある場合は所蔵先の表記を保ち、単年へ決めつけていない。
原題は「Chaim Soutine」。様式名や画家の逸話だけで説明を終えず、この時点で何を観察し、どのように画面へ変えたかに注目する。作品から直接読めない心理、関係、象徴は断定していない。
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。
この画家について本で読む
モディリアーニ 孤高の異邦人
マチルデ・バッティスティーニ 著/橘屋株式会社 訳 / 昭文社
モディリアーニの生涯を、作品が生まれた文化・社会背景とともにたどる画家別入門書です。
楽天ブックスで見る →