何が描かれているか
暗い納屋で農夫が大きな箕を傾け、穀物から殻やごみを分けている。
床、靴、衣服は土色でつながり、仕事場の粉じんまで感じさせる。箕は人物の膝の前で斜めに突き出し、反対側から舞い上がる淡い殻が暗い壁へ重なる。青い膝当て、赤い頭巾、藁を詰めた木靴まで見ると、身体だけでなく作業の仕方も具体的に分かる。
作品の見どころ
人物の横顔を細かく描かず、背中、腕、箕の大きな形で作業の力を示す。
背景を暗く抑え、白く舞う穀粒と赤い布を目立たせる。人物の輪郭は滑らかに整えられず、乾いた絵具の凹凸が床や衣服のざらつきと響き合う。曲げた背中と腕、前へせり出す箕を追うと、静止画の中に何度も振る動作が想像できる。
制作背景
1847〜1848年頃の作品で、1848年のサロンに出品された。
現在はロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵。農作業を小さな風俗画ではなく、強い存在感をもつ主題として扱った。サロン出品年が革命の年と重なることから政治的な読みも生まれたが、それを画家の明言した主張とみなすことはできない。まず、熟練を要する一人の労働を大きく描いた点から見る。