1863年頃
49歳頃

羊飼いの少女と羊の群れ

画家 ジャン=フランソワ・ミレー
Bergère avec son troupeau / オルセー美術館
編み物をする少女を羊の群れと低い空の間へ置く。細部より大きな輪郭りんかくと限られた色で、見張る時間の長さを見せる。

何が描かれているか

羊飼いの少女が杖を脇に置いて編み物をし、後ろに羊の群れが広がる。
犬が群れの端を見張り、空には夕方の弱い光が残る。少女は群れに背を向けるように立ち、うつむいて手元の編み物へ集中する。杖は身体に沿って縦に伸び、犬は羊の外側に伏すため、それぞれの役割が距離の取り方から伝わる。

作品の見どころ

少女の垂直な姿と羊の横長の集まりを対比し、広い野原を安定させる。
灰色、黄土色、青を抑えて使い、静かな時間の長さを感じさせる。羊の背が地平線近くへ帯のように連なり、その上に少女の暗い姿だけが高く立つ。夕方の弱い光と抑えた色の中で、頭巾の赤みや羊毛の明るさが小さな目印になる。

制作背景

1863年頃に制作され、1864年のサロンへ出品された。
現在はオルセー美術館所蔵。華やかな衣装ではなく、防寒着と仕事道具を備えた働く人物として描かれる。働く少女を田園の飾りとして小さく置かず、群れを支える中心として扱っている。ただし、本人の感情や生活をこの落ち着いた姿だけから美化せず、仕事の道具と姿勢から読む。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
オルセー美術館
目録番号
RF 1879

出典・画像について

出典:オルセー美術館 作品記録・解説2026-09-12 確認)
画像:Jean-François Millet羊飼いの少女と羊の群れ》/羊飼いの少女と羊の群れ — Jean-François Millet / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-12 確認)
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