何が描かれているか
三人の女性が刈り入れ後の畑で、地面に残った穂を一本ずつ拾う。
遠景では積みわら、荷車、大勢の働く人々が豊かな収穫を運んでいる。左の女性は穂を探し、中央は拾い、右は少し身体を起こして束を持つ。似た姿勢をわずかにずらして並べることで、同じ作業が時間を追って続くように見える。
作品の見どころ
三人の背中と腕が反復し、腰を曲げ続ける仕事の重さを伝える。
手前の人物を大きく、豊かな収穫を遠く小さく置くことで、二つの世界の距離を作る。夕方の光は肩、背中、手を明るくし、丸みのある身体を手前へ押し出す。遠景は金色の霞へ薄れ、騎馬の監督者らしい人物も小さいため、三人との距離は空間と社会の両方で意識される。
制作背景
1857年作で同年のサロンに出品された。落穂拾いは収穫後の残りを貧しい人が集める慣習だった。
現在はオルセー美術館所蔵。革命を直接描いた絵ではないが、当時の批評には農民の存在を脅威と見る反応もあった。落穂拾いは刈り入れ後に残った穂を集める慣習であり、豊かな収穫を所有する場面とは異なる。政治的な標語を描いた作品と断定せず、前景と遠景の差が当時どう受け取られたかを分けて考える。