1852〜1853年
23歳頃

釈放命令、1746年

画家 ジョン・エヴァレット・ミレイ
The Order of Release, 1746 / テート・ブリテン
歴史上の事件を、解放された夫と家族が再会する感情の場面へ変えた。

何が描かれているか

ジャコバイト蜂起に参加して捕らえられた兵士が、牢から妻子のもとへ戻る。妻は看守へ釈放命令書を差し出す。
夫は妻の肩へ顔を伏せ、子どもは母に抱かれたまま父の腕に触れる。
子どもは母に抱かれたまま父の腕へ触れ、犬は前脚を上げて主人を迎える。再会を表す接触が重なる一方、妻は夫を見ず、看守の反応を確かめるように直立する。赤い服と白い紙が暗い牢の中で妻を画面の軸にする。

作品の見どころ

題名は公的な文書を示すが、画面の中心はそれを持つ妻の落ち着いた姿と再会の接触である。
赤い服と白い紙を明るくし、暗い牢の中で家族へ視線を集める。
題名から兵士が主役と思いやすいが、画面を支えるのは妻の垂直な姿である。夫、子、犬の感情を受け止めながら手続きを終える彼女を見ると、解放を実現した行動と、家族を支える強さが前に出る。

制作背景

1852〜1853年制作。18世紀のジャコバイト蜂起後という歴史設定を用いながら、勝敗より家族の感情を描いた。
モデルとなった女性は後にミレイの妻となるエフィー・グレイである。
副題の「1746年」はジャコバイト軍がカロデンの戦いで敗れた年を指すが、特定の実在家族を記録した絵ではない。妻のモデルは後にミレイと結婚するエフィー・グレイであり、歴史上の戦闘より、その後を支える人物の冷静さへ焦点を移している。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
テート・ブリテン
位置づけ
目録番号 N01657

出典・画像について

出典:テート 作品記録2026-09-13 確認)
画像:John Everett Millais釈放命令、1746年》/釈放命令、1746年 — John Everett Millais / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-13 確認)
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