1425〜1427年頃
25歳頃

聖三位一体

画家 マザッチョ
The Holy Trinity / サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂
円筒ヴォールトの格子と柱の線を延ばすと、鑑賞者の目の高さ付近に消失点が集まる。平らな壁が実際にくぼみ、人物が建築の中に立つような錯覚が生まれる。

何が描かれているか

奥行きのある礼拝堂の中に、父なる神が十字架上のキリストを支え、その間に聖霊せいれいを表すはとが置かれる。手前には聖母マリア、聖ヨハネ、左右の寄進者が立つ。
下部には墓と骸骨が描かれ、「かつて私はあなたであり、やがてあなたは私になる」という死の警告を伝える。上の救済と下の死が縦方向に結ばれる。

作品の見どころ

円筒ヴォールトの格子と柱の線を延ばすと、鑑賞者の目の高さ付近に消失点が集まる。平らな壁が実際にくぼみ、人物が建築の中に立つような錯覚が生まれる。
寄進者も聖人より極端に小さくされず、同じ尺度で置かれる。一方、父なる神は奥にいながら大きく見える。遠近法えんきんほうの自然さと宗教的な階層が慎重に調整されている。

制作背景

フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂に1425〜1427年頃描かれた。建築家ブルネレスキが遠近法設計に関わったという説は有名だが、直接の記録がないため断定しない。
線遠近法は技巧を見せるだけでなく、現実の聖堂壁と描かれた礼拝堂を連続させる。見る人は死を示す墓の前に立ち、その上の祈る人物と三位一体を順に仰ぐことになる。

作品情報

材質・技法
フレスコ
所蔵
サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂
位置づけ
円筒ヴォールトの格子と柱の線を延ばすと、鑑賞者の目の高さ付近に消失点が集まる。平らな壁が実際にくぼみ、人物が建築の中に立つような錯覚が生まれる。

出典・画像について

画像:Masaccio聖三位一体》/聖三位一体 — Masaccio / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-14 確認)
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