1866年
34歳頃

1866年の若い女性

画家 エドゥアール・マネ
Young Lady in 1866 / メトロポリタン美術館
オウムや果物、長衣を並べた室内肖像。女性を物語の役へ固定せず、画面の色と視線を組み合わせて見せる。

何が描かれているか

淡い長衣を着た女性が一輪のスミレを持ち、足元にオウム、果物、むかれたオレンジが置かれる。
モデルはヴィクトリーヌ・ムーラン。同じ人物でも《オランピア》とは異なる衣装と設定で描かれた。女性は身体をほぼ正面へ向けながら、顔と目だけをわずかに外すため、落ち着きと距離が同時に残る。

作品の見どころ

淡い布地と灰色の背景の中で、オウムの緑、果物の橙、髪の赤褐色かっしょくが点々と響く。
小道具に意味を一つずつ割り当てるより、色と材質の対比が人物の存在感をどう作るかを見る。衣の柔らかな広がりに対して、オウムの止まり木や果物の輪郭りんかくは硬く、異なる質感が人物の周囲を区切る。

制作背景

1866年に制作され、翌年に個展で公開された。サロンの外にも作品を見せる機会を作った時期にあたる。
現在はメトロポリタン美術館所蔵。古い巨匠きょしょうの肖像や寓意を思わせる要素を、現代女性の画面へ組み直した。小道具を固定した寓意の答えにせず、肖像、静物、異国趣味が重なる曖昧な設定として見ることができる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
メトロポリタン美術館
目録番号
89.21.3

出典・画像について

画像:Édouard Manet1866年の若い女性》/1866年の若い女性 — Édouard Manet / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
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この画家について本で読む

エドゥアール・マネを見つめて
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