1863年
31歳頃

草上の昼食

画家 エドゥアール・マネ
Le Déjeuner sur l’herbe / オルセー美術館
古典絵画の人物配置を、現代の服装と説明のない裸婦へ置き換えた。1863年の落選者展で大きな反発を受け、近代絵画の転換点になった。

何が描かれているか

木立の中で、服を着た二人の男性と裸の女性が座る。奥の女性は水辺で身をかがめる。
果物や脱いだ衣服はあるが、神話や歴史の出来事を示す明確な物語はない。男性二人は会話するように向き合う一方、裸の女性だけがこちらを見るため、鑑賞者も場面へ巻き込まれる。

作品の見どころ

手前の三人は古い版画はんがの人物配置を参照するが、服装と顔はマネの時代のものへ置き換えられている。
奥の女性が大きく見え、遠近法えんきんほうが少し不安定になる。背景も細かな奥行きより平らな色の面として感じられる。奥の女性と手前の人物の大きさを比べると、景色の深さより、人物を画面へ配置する意図が強く感じられる。

制作背景

1863年のサロンに落選し、同年の落選者展へ《水浴》の題で出品された。笑いや批判を集めたが、多くの人に見られた。
現在はオルセー美術館所蔵。古典を否定したのではなく、古典の型を現代へ移して衝突を起こした。落選者展での反応だけを奇抜さの証拠にせず、古典的な人物配置と同時代の服装を衝突させた点を見る。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
オルセー美術館
目録番号
RF 1668

出典・画像について

出典:オルセー美術館 作品記録・解説2026-09-11 確認)
画像:Édouard Manet草上の昼食》/草上の昼食 — Édouard Manet / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
Public Domain表示の忠実な複製画像です。扱いは国・地域によって異なります。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
マネを擁護した同時代の作家ゾラの文章を軸に、人柄、作品、公衆との関係を代表作とともに読める入門書です。
楽天ブックスで見る →