古典絵画の人物配置を、現代の服装と説明のない裸婦へ置き換えた。1863年の落選者展で大きな反発を受け、近代絵画の転換点になった。
何が描かれているか
木立の中で、服を着た二人の男性と裸の女性が座る。奥の女性は水辺で身をかがめる。
果物や脱いだ衣服はあるが、神話や歴史の出来事を示す明確な物語はない。男性二人は会話するように向き合う一方、裸の女性だけがこちらを見るため、鑑賞者も場面へ巻き込まれる。
作品の見どころ
手前の三人は古い版画の人物配置を参照するが、服装と顔はマネの時代のものへ置き換えられている。
奥の女性が大きく見え、遠近法が少し不安定になる。背景も細かな奥行きより平らな色の面として感じられる。奥の女性と手前の人物の大きさを比べると、景色の深さより、人物を画面へ配置する意図が強く感じられる。
制作背景
1863年のサロンに落選し、同年の落選者展へ《水浴》の題で出品された。笑いや批判を集めたが、多くの人に見られた。
現在はオルセー美術館所蔵。古典を否定したのではなく、古典の型を現代へ移して衝突を起こした。落選者展での反応だけを奇抜さの証拠にせず、古典的な人物配置と同時代の服装を衝突させた点を見る。
出典・画像について
画像:Édouard Manet《草上の昼食》/草上の昼食 — Édouard Manet / Wikimedia Commons
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この画家について本で読む
エドゥアール・マネを見つめて
エミール・ゾラ 著/林 卓行 監訳/神田 由布子 訳 / 東京書籍
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