何が描かれているか
画面左に骸骨として表された死、右に赤ん坊、若者、男女、老人がまとまった生の集団がある。二つの群れの間には暗い空間が広がる。
死は一人で生を見つめ、生の側は互いに抱き合い、多くが眠っている。対立は戦いの動作ではなく、距離と人数で示される。右の集団では肌、髪、衣が隣の人物と重なり、どこまでが一人の身体かをすぐには分けにくい。
作品の見どころ
死の衣の十字形と、生の衣の円、花、四角を比べよう。似た装飾を使いながら、冷たさと暖かさを分けている。
右側は年齢の違う身体が一つの楕円に収まる。個人の物語より、人が生まれ、愛し、老いる循環として読める。左の死が向ける赤い視線と、目を閉じた生の人々を比べると、見ている側と見られない側が分かれる。
制作背景
1910〜1911年に制作され、1912〜1913年と1915〜1916年に改作された。現在見える背景や人物配置は、最初の完成時のままではない。
現在はレオポルド美術館所蔵。1911年ローマの国際美術展で最優秀賞を受けた後も、クリムトは作品を作り直した。改作の事実を押さえると、現在の配色や背景を最初の構想のままとして説明できないことが分かる。