1889年
41歳頃

黄色いキリスト

画家 ポール・ゴーギャン
Le Christ jaune / バッファローAKG美術館
磔刑たっけいのキリストを秋のブルターニュへ置き、肌まで黄色くした。聖書の過去と村の現在を重ね、色を現実の再現から解放している。

何が描かれているか

黄色いキリストの磔刑像を、ブルターニュの衣装を着た三人の女性が囲む。背景は黄色く染まった畑と木々である。
聖書の場面を古代の土地ではなく、19世紀のブルターニュの景色へ置いている。十字架の縦横の線が画面を大きく区切り、その下に女性たちの丸い頭巾と背中が集まっている。祈る女性たちは同じ方向へそろわず、座る姿勢の違いが静かな時間の流れを作る。

作品の見どころ

キリストの身体と秋の畑が同じ黄色でつながる。肌を自然な色に戻さず、画面全体の感情を色で作る。
濃い輪郭りんかくが身体、服、畑を囲み、ステンドグラスのように平らな形へ分ける。遠くの人物や石垣まで同じ輪郭で整理されるため、景色の奥行きより色面のつながりが先に目へ入る。

制作背景

1889年、ブルターニュのポン=タヴェンで制作。地域の木彫の磔刑像も着想の一つとされる。
現在はバッファローAKG美術館所蔵。宗教画と現代の風景を重ねた象徴主義の代表例である。象徴主義とは、見たままの再現より、色や形を通して信仰や感情を示す考え方としてここで捉えられる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
バッファローAKG美術館
目録番号
1946:4

出典・画像について

出典:バッファローAKG美術館 作品記録2026-09-11 確認)
画像:Paul Gauguin黄色いキリスト》/黄色いキリスト — Paul Gauguin / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
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