明るい断崖の縁から海をのぞかせ、美しさと足元の危うさを重ねた。
何が描かれているか
白い断崖の上に三人がいて、中央の人物は地面へ身を伏せ、左右の人物は海側に立つ。
赤と緑の服、白い岩、青い海が強く分かれ、遠くに小さな帆船が見える。中央の人物は崖際の草や枝につかまるように低くなり、左の人物は木の幹へ寄る。右の人物は海へ向いて立ち、三人の高さと姿勢がそれぞれ異なる。
作品の見どころ
左右の木が額縁のように景色を囲む一方、手前の崖は足元が切れ落ちる感覚を強める。
明るい色の美しさと深い谷の危うさを同時に感じられる。白い崖は左右から中央の海へ鋭く落ち込み、木の枝は上から弧を描いて視界を囲む。赤い服を手掛かりにすると、近い人物から遠い帆船へ視線を移しやすい。人物の足元から海面までの落差も読み取りやすい。
制作背景
1818年頃、バルト海のリューゲン島の風景をもとにした。
実際の場所の忠実な一場面というより、崖、木、海の観察を組み合わせた構成として見る必要がある。複数の観察を組み合わせたという説明は、景色が架空という意味ではない。実在する島で得た形や色を、足元の危うさと遠くまで開く海が同時に伝わるよう配置したと考える。
作品情報
所蔵
ヴィンタートゥール美術館(オスカー・ラインハルト財団)
出典・画像について
画像:Caspar David Friedrich《リューゲン島の白亜の崖》/リューゲン島の白亜の崖 — Caspar David Friedrich / Wikimedia Commons
Public Domain表示の忠実な複製画像です。扱いは国・地域によって異なります。
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