1839年
41歳頃

モロッコのユダヤ人の結婚式

画家 ウジェーヌ・ドラクロワ
Noce juive au Maroc / ルーヴル美術館
モロッコの中庭で、踊り、演奏し、見守る人々が同じ時間を共有する。旅行中の素描そびょうと記憶を、帰国後に大きな祝祭の画面へ組み直した。

何が描かれているか

建物に囲まれた中庭で人々が座り、中央付近で女性が踊る。左には演奏者、右には立つ人々、上の回廊には見物する人がいる。
モロッコのユダヤ人共同体の結婚式を題材にする。花嫁と花婿だけを大きく描くのではなく、音楽と踊りを囲む集団全体が中心になる。踊る人物の周囲には小さな空間が残り、座る人々の輪が即席の舞台を作っている。

作品の見どころ

中央の白い壁と踊る姿から、左右の暗い人々へ視線を広げよう。明暗の差で、狭い中庭に奥行きとにぎわいが生まれる。
同じ集まりでも、演奏する人、見守る人、身体を動かす人の姿勢は違う。音が聞こえなくても、反復する腕と衣服の色からリズムを想像できる。白い壁、赤い衣、暗い入口を順に見ると、中庭の明るさと奥の深さが同時に感じられる。

制作背景

1832年のモロッコ旅行で見た結婚式の記録や素描をもとに、帰国後の1839年に完成した。現地で一度に描き上げた作品ではない。
現在はルーヴル美術館所蔵。旅の観察を使う一方、記憶と構成によって祝祭の場面を作り直している。旅の記録と完成画の間には年月と再構成があるため、見た場面をそのまま写した画像とは考えない。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ルーヴル美術館
目録番号
INV 3825

出典・画像について

出典:ルーヴル美術館 作品記録2026-09-11 確認)
画像:Eugène Delacroixモロッコのユダヤ人の結婚式》/モロッコのユダヤ人の結婚式 — Eugène Delacroix / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
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