1858〜1869年頃
24〜35歳頃

ベレッリ家の肖像

画家 エドガー・ドガ
La Famille Bellelli / オルセー美術館
同じ室内にいる家族を、親密な団らんではなく互いの距離として描く。大きな家族肖像に、視線と姿勢から生まれる緊張を入れた初期の大作だ。

何が描かれているか

黒い服の母ラウラと二人の娘が立ち、父ジェンナーロは右端の椅子で横を向く。壁には亡くなった祖父の肖像が掛かる。
描かれたのはドガの叔母一家。家族全員が同じ方向を見る記念写真のような肖像ではない。娘の一人は母に寄り添い、もう一人は中央で片足を曲げるため、整列した家族像にはならない。

作品の見どころ

母と娘たちのまとまりに対し、父は家具と画面端に隔てられる。人物同士の距離が、そのまま家庭内の緊張を感じさせる。
鏡、暖炉、机、床の斜線が複数の奥行きを作る。落ち着いた黒い服の中で、娘たちの白いエプロンが強く浮かぶ。壁の肖像、鏡に映る室内、手前の机を順に見ると、一つの部屋に複数の距離が折り重なっている。

制作背景

1858年から1869年頃にかけ、イタリアでの素描そびょうとパリでの制作を重ねて完成したとされる。若いドガが古典的な大画面と現代の家族を結びつけた。
現在はオルセー美術館所蔵。題名と制作期間は館の記録に従い、単年の作品とはしない。長い制作期間を残すことで、家族の一瞬をその場で写したのではなく、素描を重ねた構成だと理解できる。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
オルセー美術館
目録番号
RF 2210

出典・画像について

出典:オルセー美術館 作品記録・解説2026-09-11 確認)
画像:Edgar Degasベレッリ家の肖像》/ベレッリ家の肖像 — Edgar Degas / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-11 確認)
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