1888–1890年
49〜51歳頃

赤いチョッキの少年

画家 ポール・セザンヌ
Boy in a Red Waistcoat / ナショナル・ギャラリー・オブ・アート(ワシントン)
赤いチョッキの少年を、伝統的な肖像画を思わせる姿勢で描いた。輪郭りんかくや背景の面には小さなずれがあり、一つの固定した視点だけではない見方が感じられる。

何が描かれているか

つばの広い帽子をかぶった少年が、赤いチョッキと青いシャツを着て立つ。
片手を腰に当て、身体の後ろには青緑、黄土色、灰色の面が重なる。

作品の見どころ

鮮やかな赤いチョッキが画面の中心を縦に通り、帽子と腰の斜めの動きが静かな姿勢に変化を加える。
身体と背景の輪郭が少しずれて見える部分も、一つの固定した視点だけで描かない試みとして所蔵館が説明している。最初に赤いチョッキを画面中央の軸として見て、帽子、青いシャツ、腰に当てた手へ視線を移す。帽子と腰のかしきが、まっすぐ立つ身体に斜めの動きを加える。輪郭のずれを単なる未熟さと決めず、身体と背景の色面がどこで重なり、どこで離れるかを観察したい。鮮やかな赤が全体をまとめている。

制作背景

1888年から1890年頃の作品で、少年の姿勢には16世紀イタリアの肖像画を思わせる要素がある。同じ題名の別作品もあるため、ここではワシントンの所蔵版を扱う。
カンヴァスに油彩ゆさいで、ナショナル・ギャラリー・オブ・アート所蔵。
同じ題名の別作品があります
ここで扱うのはワシントンのナショナル・ギャラリー・オブ・アート所蔵版です。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
ナショナル・ギャラリー・オブ・アート

出典・画像について

画像:Paul Cézanne赤いチョッキの少年》/Paul Cézanne, Boy in a Red Waistcoat, National Gallery of Art, CC0.
画像の出典 / CC0 1.0 / NGA Open Access(画像情報:2026-09-08 確認)
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