レスタックから見たマルセイユ湾
画家 ポール・セザンヌ →The Bay of Marseille, Seen from L'Estaque / シカゴ美術館(シカゴ)
赤い屋根、青い湾、対岸の山、空を、水平の帯のように重ねた。光の一瞬よりも、風景を色と線の大きな秩序として見るセザンヌらしさが表れている。
何が描かれているか
手前に赤い屋根と淡い壁の家々が並び、その先に青いマルセイユ湾、対岸の山、淡い空が続く。
風景は手前から奥へ、ほぼ水平の帯のように重なる。
作品の見どころ
建物の垂直線、屋根と山の斜線、海と空の水平線を組み合わせ、広い風景を崩れない形へまとめている。
細部より先に、赤、青、黄土色の大きな面を見たい。まず手前の赤い屋根と淡い壁を見て、そこから湾、対岸の山、空へ視線を上げる。横長の色面が段階的に重なり、建物の垂直線や屋根の斜線が変化を加える。細かな窓や波を探すより、赤、青、黄土色の大きな面を比べたい。少し離れると、広い風景が崩れない形へまとめられていることが分かる。手前ほど色の差が強く、奥ほど青へ近づく変化を追うと、帯状の構成の中にも距離を感じられる。
制作背景
1885年頃の作品で、セザンヌが1880年代にレスタックから描いた十数点以上の眺望の一つである。
同じ場所でも構図を変え、風景の秩序を何度も探った。カンヴァスに油彩で、シカゴ美術館所蔵。
出典・画像について
画像はWikimedia CommonsのPD-Art複製です。忠実複製の扱いには法域差があります。
画像:Paul Cézanne《レスタックから見たマルセイユ湾》/Paul Cézanne, The Bay of Marseille, Seen from L'Estaque, Art Institute of Chicago, via Wikimedia Commons.
忠実な美術作品複製の法的扱いには法域差があります。
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