1563年
30代後半頃

バベルの塔

画家 ピーテル・ブリューゲル(父)
The Tower of Babel / 美術史美術館(ウィーン)
建設途中の巨大な塔を、港町と働く人々の細部で測らせる。壮大さの中に、計画の不統一と崩壊の気配がある。

何が描かれているか

港町の上に、円形の巨大な塔がそびえる。外壁は上へ行くほど建設途中になり、内部の部屋、足場、クレーンが見える。
左下では王ニムロドが職人たちの前に立つ。塔の周囲では石を切る、運ぶ、持ち上げる作業が無数に続く。塔の円運動と海岸線がぶつかり、巨大な建築が町と港の秩序を押し曲げるように見える。

作品の見どころ

塔は遠目には堂々としているが、各階の線がそろわず、地盤へ食い込むようにかしく。完成前から破綻を感じさせる。
小さな町と船を尺度にすることで、塔の異常な大きさが分かる。古代ローマ風の外観と16世紀の建設現場が組み合わされる。下の職人から上の未完成部分へ段階的に目を上げると、規模の大きさと工事の不安定さを同時に感じられる。

制作背景

1563年の署名と年記があり、美術史美術館がGG 1026として所蔵する。聖書の創世記にある、言語を乱された塔の物語を扱う。
同じ主題の小型作がロッテルダムにもある。このページはウィーンの大型作を扱い、画像と目録番号を混同しない。同主題の別作品と比べる際は、寸法や細部だけでなく、所蔵館と目録番号を確認して取り違えを防ぎたい。

作品情報

材質・技法
オーク板に油彩ゆさい
所蔵
美術史美術館
目録番号
GG 1026

出典・画像について

出典:美術史美術館 GG 10262026-09-10 確認)
画像:Pieter Bruegel the Elderバベルの塔》/Pieter Bruegel the Elder, バベルの塔, via Wikimedia Commons.
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / PD-Art(画像情報:2026-09-10 確認)
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