何が描かれているか
異国の町の市場で眠りから覚めたディオニュソスの信女たちを、地元の女性が食べ物で助ける。
石床の寝具や散った衣、果物と籠が、祭りの後の朝を感じさせる。
眠りから覚めた信女たちの乱れた髪、豹皮、タンバリンに対し、町の女性たちは籠と食べ物を持って近づく。画面は二つの集団を分けながら、差し出す手と受け取る視線で結び、祭りの熱狂の後に訪れた静かな朝を描く。
作品の見どころ
大勢の女性を二つの集団に分けながら、差し出される食べ物と視線で結びつける。
白い大理石だけでなく、冷えた朝の青い影や眠そうな動作を丁寧に描く。
画面左の疲れた体と右の働く手を比べると、助ける側と助けられる側が衣装や姿勢で区別される。それでも差し出される食べ物が両者を結び、敵対する都市という背景より人間的な保護を前へ出す。
制作背景
1887年制作。敵対関係にある土地へ迷い込んだ信女を、アンフィッサの女性たちが守ったという古代の逸話に基づく。
戦争や英雄ではなく、女性同士の保護と日常の助けを古代史の中心に置く。
古代の著述家プルタルコスが伝える逸話では、戦争で敵対する土地へ迷い込んだディオニュソスの信女を、アンフィッサの女性たちが守り、食事を与えて安全に送り出した。英雄の戦闘ではなく、女性同士の保護と日常的な助けを歴史画の中心に置く。